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事例紹介

AI 画像解析技術を活用した骨髄異形成症候群(MDS)の早期診断

 悪性血液疾患の確定診断の多くは、組織を採取して細胞の性質を調べる病理診断で行われています。近年、遺伝子や染色体検査などの技術開発が進んでおりますが [i]、これらの技術は診断補助にすぎず、悪性血液疾患の診断は現在もその多くを形態学的な判断に依っています。 [ii]形態学的な判断は、複数の医師で実施されることで、その正確性を高めていますが、各医師の診断能力に依存し、専門医が不足している地域では迅速に判断できないケースもあります。 [iii]また、正確な診断のために複数の医師の判断を必要とすることは、キャパシティの限界及び時間を要する点で問題となっています。

本プロジェクトの対象である骨髄異形成症候群(MDS)は、診断が形態学な判断によって行われている悪性血液疾患の一つで、再生不良性貧血をはじめとする他の血液疾患との区別が難しいことも診断上の課題となっています。 [ⅳ]

そこで弊社では、独自に開発したAI(人工知能)画像解析技術を活用し、骨髄スメア画像(ギムザ染色)から、MDS診断基準に該当するかを判定する技術を国立大学法人京都大学と共同で開発しています。これにより、医師に情報提供することで診断の支援を行うとともに、患者に対して、より早期に高精度な診断と最適な治療方針選択を提供し、患者予後の改善を通じたQOL向上を目指しています。

本プロジェクトは国立大学法人京都大学の産学共同実用化促進事業であるインキュベーションプログラムに採択され、 その支援により早期の事業化を目指しています。 また、弊社が現在進めている GVHD の発生リスクを抑えた長期造血幹細胞による根治治療 技術との融合を将来的に図ることで、診断から治療まで一貫したサービスの確立へと繋げていく予定です。

参考文献

  • Rafael Bejaral.et. (2011). Clinical Effect of Point Mutations in Myelodysplastic Syndromes. New England Journal of Medicine.
  • 特発性造血障害に関する調査研究班. 骨髄異形成症候群診療の参照ガイド 平成28年度改訂版.
  • 市島囲雄. (2002). 病理診断学 -過去,現在,未来-. Journal of Nara Medical Association Vol.53 No.5-6 p.227-234.
  • 日本血液学会. 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版.

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