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事例紹介

AI画像解析技術を活用した細菌感染症の診断・治療プラットフォームの構築

 近年、既存薬が効かない細菌(耐性菌)の増加が問題となっています。英国の経済学者、ジム・オニール氏の「オニール・レポート」[i]によると、耐性菌による死亡者数はグローバルで年間70万人に上り、このまま何も対策を講じなければ、2050年には1000万人に達すると推計されています。これは現在の悪性腫瘍による死亡者数を超え、薬剤耐性(Antimicrobial Resistance:AMR)対策はグローバルな課題[ii]となっています。

AMR対策では、患者が感染した病原菌を迅速に推定し、それに対する適切な抗菌薬を投与することが重要です。しかし、早期に菌種を比較的正しく推定できる高額機器を使える医療現場は少なく、初期の段階では1~5日程度の時間を要する培養検査の結果を待たずに、広域な抗菌薬が投与される割合が高くなっています。これにより薬剤耐性が進み、結果として患者QOLの低下とともに医療現場の負担の増加の一因となっています。

そこで弊社では、独自に開発したAI(人工知能)画像解析技術と、市中クリニックでも容易に導入可能なグラム染色を行った検体の塗抹鏡検を組み合わせ、グラム染色画像から正しい菌種推定と抗菌薬選択支援が可能なAIシステムの開発を行っています。本技術をスマートフォンアプリとして普及させ、簡便に医療現場で活用できる世界初のサービスを目指しています。

本プロジェクトは国立国際医療研究センター(NCGM)国際感染症センター、神戸大学との共同研究であり、東京都医療イノベーション事業の先端医療機器アクセラレーションプロジェクトに選定されています。アカデミアや関係医療機関との連携、公的機関の支援により高精度なデジタル技術を早期に開発しAMR問題の解決に貢献していく予定です。

参考文献

  • Antimicrobial Resistance: Tackling a crisis for health and wealth of nations. UK, December 2014, Tackling Drug-resistant Infections Globally: Final Report and Recommendations. UK, May 2016
  • 厚生労働省「薬剤耐性(AMR)アクションプラン」

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